Column

東京 2020大会成功のカギを握る
ボランティアのオリエンテーションがスタート!

29日、東京 2020大会のボランティアを対象とした初めてのオリエンテーションが都内の東京スポーツスクエアで開催された。東京オリンピック・パラリンピックでは「フィールドキャスト」と呼ばれる大会ボランティアが約8万人、「シティキャスト」と呼ばれる都市ボランティアが約3万人(東京都募集)参加する予定で、この日は大会に向けて志を同じくする仲間と一緒に歩む「ボランティアジャーニー」の本格的なスタートとなった。



雪が舞う中、行われたオリエンテーションには、大会ボランティアに360人、都市ボランティアに120人の応募者が集まり、受付に並ぶ列には緊張した面持ちの人も多くいた。



入場するとまず目に飛び込んでくるのは、2016年にリオデジャネイロで開催されたオリンピック・パラリンピックで活躍した選手、そして笑みをたたえるボランティアの大きな写真だ。1年半後の夏へと期待を膨らませながら、ボランティア応募者たちは会場内へと歩を進めていく。



会場内には、陸上競技のトラックをイメージした導線、大会マスコットのミライトワとソメイティの装飾に、過去のオリンピック・パラリンピック開催都市が名づけられたミーティーングスペースも。オリンピック・パラリンピックを盛り上げようとつくられた空間がボランティア応募者の気持ちを高めた。



そんな会場で、まずは都市ボランティアの説明会が始まった。都市ボランティアは国内外から東京にやってくる人たちに駅や空港で交通案内をしたり、観光地の紹介をしたりする“東京の顔”。活動内容、大会までの流れを説明する目的の説明会、活動日などの都合や意向をヒアリングする面談を行い、20203月までに参加者が決まる見込みだ。 

応募者は大会会場を紹介したVTRを見た後、活動内容の説明を受け、チームで円滑に活動するためのグループアクティビティを実施。続いて、二人一組での面談、ID(名札)用の顔写真撮影を行った。



一方、大会ボランティアの説明会もすぐ近くのブースで行われた。204,680人が応募した大会ボランティアは、競技会場、選手村、セレモニー会場やメディアセンターといった関係施設で大会を支える。このオリエンテーションは、大会へのモチベーションや参加意欲の確認、さらには組織委員会スタッフや大会ボランティア同士の交流を深める目的で行われた。



会の冒頭、競泳のオリンピアンで東京2020組織委員会広報局の伊藤華英さんがあいさつ。自らの体験談も交え、「選手たちは緊張している中でボランティアの人に声をかけてもらえると安心します。“アスリートのパフォーマンスの一部”になるように笑顔で活動してほしい」と語りかけた。



次に、組織委員会のスタッフから「一人ひとりが輝く大会に」、「自ら楽しむ人は輝いている」などの大切にしたい思いが説明され、ボランティア応募者は真剣な表情で耳を傾けた。また、グループアクティビティではボランティア同士の交流を行った。 

この回に参加した約170人は、握手をしたり名札を見せたり思い思いの方法でできるだけ多くの人とあいさつを交わした。この日の面談を行う面談員はボランティアが務め、オリエンテーション全体の運営・準備もボランティアが加わっていた。さまざまなボランティアの存在が、大会はもちろんのこと、大会までの道のりを支えていることが垣間見えた。



応募者は説明会を終えると、別のフロアへ移動。都市ボランティアと同じく、約10分間の面談で応募内容の確認を行い、その後はボランティアユニフォームのサイズを確認し、それぞれが大会に向けて気持ちを盛り上げた。



オリエンテーションの初日を終え、日本財団ボランティアサポートセンター(以下、ボラサポ)の二宮雅也参与は、「大会ボランティアと都市ボランティアが同じゲートをくぐって同じ会場でオリエンテーションや面談をするというのは過去大会でほとんど見られなかったこと。大会が成功に向かうエネルギーを感じた」と感慨深げに語った。



また、面談前や帰り際には、ボラサポも制作に協力したフォトスポットに立ち寄るボランティア応募者の姿も。陸上界のスーパースターとしてオリンピックでも活躍したウサイン・ボルトらとトリックアート風の写真を撮影できるフォトブースや、パラリンピック競技の車いすに実際に乗ったり、視覚障がい者ランナーの伴走ロープを手にしたりして撮影できるブースも好評だった。



さらに、日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ) の「OEN-応援」ブースも、「この日の記念に」と写真を撮ったり寄せ書きができるとあって、多くの人でにぎわいを見せていた。 

大会ボランティアのオリエンテーションは、5月下旬まで同会場で開催されるほか、都外11か所でも実施予定(海外在住者にはテレビ電話などで行う)。その後、研修を経て、20203月以降に役割・会場の通知が行われるスケジュールとなっている。

文:瀬長あすか
写真:岡本寿

オリエンテーション参加者のインタビューはこちら

前編

https://www.volasapo.tokyo/column/interview/468/

後編

https://www.volasapo.tokyo/column/interview/487/