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トヨタ自動車株式会社の社内研修会で、
ボラサポの二宮参与・田口理事が講演

2019.07.18

トヨタ自動車株式会社の社内ボランティア研修が7月11、12日に、トヨタ自動車東京本社(東京都文京区)にて行われ、ボラサポ参与の二宮雅也・文教大学准教授と、ボラサポ理事で東京2020聖火リレー公式アンバサダーの田口亜希さんが特別講演を行いました。

東京2020オリンピック・パラリンピック大会のワールドワイドパートナーであるトヨタ自動車は、社内からの大会ボランティア応募者をサポートする機会や研修にも力を入れており、二日間の研修にトヨタ自動車関連企業の社員約230名が参加しました。

二宮先生からは、大会ボランティアや都市ボランティアに関する基本的な情報や応募状況等の説明があり、また過去大会のPVを流すなど、大会へのイメージが大いに湧く内容となりました。

また皆さんの表情が硬かったので、「同じ机に座っている隣の人を一言でほめてみましょう。」と、アイスブレイクの時間がありました。
ほめる行為も、ほめられる行為もなかなか恥ずかしいもので、アイスブレイクが始まるとお互い自然に口角が上がって、笑顔になっていました。
「ボランティアで困難な局面になったときこそアイスブレイク!」
まずは自分の緊張、そしてお互いの緊張をほぐすことが大事ですね。

二宮先生自身も様々なスポーツボランティアに参加しており、その経験からのお言葉が印象的でした。
「ボランティア活動は筋書き通りにはいかず、必ずハプニングが起こります。ボランティアはハプニングを含めて楽しむものであり、仕事とは違いマニュアルはありません。そのハプニングをみんなで乗り越えようとするからこそ、その後に自分の中に残るものがあるはずです。そしてその経験は、今後の皆さん自身の何らかのチェンジにつながるかもしれません」

東京2020大会ほどの規模となれば、多くのハプニングが起こり得ます。そのハプニングをみんなで乗り越えることで、楽しいボランティア活動になりますよね。

 

田口さんからはパラリンピックについての歴史、自身が車いすが必要となった経緯、パラリンピック出場についての経験からのお話をいただきました。

田口さんは、25歳の時に突然体に激痛が走り、救急車に運ばれ、両足が動かなくなり、そこから車いすが必要になりました。発病から2年半後には仕事に復帰し、何か趣味やスポーツを探していた時にエアライフルという競技を始めたそうです。

国内大会で好成績を収め、国際大会にもデビューした田口さん。その時、コーチから「2年後のアテネパラリンピック、いけるかもしれないよ」と言われたのが、大きな転機となりました。

「それまでは、特にパラリンピックも目指していませんでした。でも『2年後のパラリンピックに行くには今何点を取って、どうすればよいか』ということを考え始めたときに、『私、2年も先のことを考えている』と気づきました。病気になって以降、先のことを考えるのが怖くて不安で、考えてはいけないと思っていましたが、先の目標ができたことで、自分が更に前に進めたのではないかと思います」

そして、田口さんがパラリンピック出場した時にボランティアの方と接したときの経験談も。
パラリンピックでは大体1週間くらい前から会場入りし、試合が近づくにつれすごい緊張していたそうですが、その時に射撃会場のボランティアの人が、「そんなに緊張しなくてもいいよ。リラックスしなよ。ここに来られるだけですごいんだから。あとは楽しもうよ」と気を遣ってくれたり、「荷物持とうか」と自然と声をかけてくれたたおかげで、精神的にとても落ち着いて競技に臨めたそうです。

一方で、試合中にボランティアからサインを求められて困惑した経験もあるそうで、ボランティア活動もメリハリをつけて、何よりアスリートの気持ちに寄り添うことが大切ですということが伝わる講演となりました。

トヨタ自動車のオリンピック・パラリンピック部部長伊藤正章さんは「東京2020大会のボランティアに参加した社員には、社内でも今後のボランティア文化醸成に貢献してもらって、ボランティアに関するインフルエンサーになってほしい」と述べていました。

二宮先生、田口さんのお話をうけて、オリンピック・パラリンピックのボランティアへの思いを新たにした皆さん。ハプニングを楽しみ、アスリートに寄り添って活動することが、大会の成功につながるはずです。