JOURNALジャーナル

本当に必要とされる英会話の技術とは?
「英会話タイムトライアル FESTIVAL」で学んだ、コミュニケーションの本質!

2020

2021.07.27

大会開催まで3週間を切った7月4日(日)、ボランティアの皆さんに現場で役立つ生きた英語を学んでいただこうと、「TOKYO VOLUNTEER 2020 英会話タイムトライアル FESTIVAL」を開催いたしました! 当日は、 3,000名以上が参加し大盛り上がりのフェスティバルとなりました。ここではその様子をレポートしていきます。

その道を極めた、豪華なプロフェッショナルたちがフェスティバルに出演!

フェスティバルの司会を務めたのは、日本代表として二度のオリンピック出場経験がある元バトミントン選手の潮田玲子さんです。現役時代は頻繁に海外へ出かけていたそうですが、通訳の方たちのサポートが充実していたことから、ご自身で生の英語に触れる機会は少なかったそう。その分、今回は英語をもっと話したいという気持ちはひとしおです!とフェスティバルへの意気込みを語ってくれました。

講師を務めたのは、NHKラジオ番組「英会話タイムトライアル」でも講師を担当するスティーブ・ソレイシィさんです。今回のイベントも「英会話タイムトライアル」のコンセプトに基づいて制作されたボランティア向けの教材「英会話タイムトライアル TOKYO VOLUNTEER 2020 特別編」をもとに構成されました。スティーブさんは冒頭で、「自分の口から積極的に英語を話せるように考案された英会話タイムトライアルのメソッドに従って学習すれば、必ず英語を話せるようになります!」と参加者を勇気づけました。

そして、スティーブさんのパートナーには、日本や香港、アメリカのディズニー施設でキャリアを積んだ後、現在は歌手、俳優、声優として活躍するジェニー・スキッドモアさんが出演。ネイティブの立場から参加者を全力でサポートしてくれました。

 

瞬発力が勝負! まずは制限時間内に与えられた日本語を英語にしてみよう!

講義は、「SPR」と呼ばれるトレーニングからスタートしました。SPRとは「瞬発力(Shun Patsu Ryoku)」の頭文字を取ったもので、参加者は口から瞬発的に英語が出てくるよう、与えられた日本語を制限時間内に英語で表現していきます。スティーブさんは「英文が思うように出てこず、焦ったり慌てたりすることもあるかもしれませんが、間違えてもかまわないのでとにかく言葉にしてみましょう!」と、まずは話してみることの大切さを説きました。

最初のお題には、ウォーミングアップとしてボランティア活動中に使う頻度の高い、次の5つの表現が挙げられました。

・何かお困りですか?
・もう一度言ってもらえますか?
・すみません。ちょっとわかりません。
・係員に聞いてみます。
・間隔を開けてください。

潮田さんと参加者の2名がトレーニングに挑戦する中、スティーブさんは「何かお困りですか?」は「May I help you?」でも通じるが、「いらっしゃいませ」に相当する店員さんの定番のセリフであることから「Do you need some help?」の方がおすすめであること、「間隔を開けてください。」を「Please keep the distance.」と表現した参加者の回答に対して、「Could you please+動詞」と表現するか、「We can’t be close together.」と主語を私たちとすると柔らかい表現になることなど、次々と有意義なアドバイスをしてくれました。

続いて、会場内で案内役を務めるときや外国人の方に注意をしなければならないときに活用されるフレーズについても学びました。

「すみません、このチケットではこの場所に入れません」の「すみません」をI’m sorryかunfortunatelyのどちらの表現にするかで迷った参加者に、スティーブさんは「英語表現の正解はひとつではないので、迷ったらどちらも言ってみましょう。(正解が決まっている)試験勉強の頭から切り替えると、英会話は途端に楽になる」と指南。

また、「アルコール消毒をお願いします。」を英語で表現する際に、アルコール消毒の英訳がすぐに思い浮かばなかった参加者には、「Could you please put this on your hand.(こちらを手につけてください)」と、指示語を使った言い回しでも伝わるので、その場で柔軟に対応しましょうと呼びかけました。

 

何を話すかは挑戦者の自由! 自分のパートをカラオケのように表現しよう!

SPRトレーニングの次は、「対話カラオケ」という英会話トライアルならではの独自性に富んだトレーニングも行われました。このトレーニングではあらかじめ用意された会話の中で、空欄となった自分のパートをカラオケを歌うように自由に表現していきます。参加者は実際にボランティア活動を行う予定の会場を想定して、観光客や記者に扮したジェニーさん相手に英語でコミュニケーションするミッションに挑戦しました。

場面設定は決められているものの、話す内容については決められていないことから、苦戦する挑戦者が続出しました。それでも懸命に伝えようとする挑戦者に対して、スティーブさんは素晴らしいと褒め称え、「できなくても一生懸命に取り組む選手と恥じらいから躊躇してしまう選手とでは、どちらが伸びる選手になると思いますか? もちろん、前者です。英語の世界に正解、不正解はありません。文法の正確さや細かい単語にこだわることなく、まずは伝えてみましょう」とエールを送っていました。

また、英語でコミュニケーションをするための実践的なポイントも解説してくれました。「What’s the name of this stadium?」(ここは何というスタジアムですか?)という問いに、「武蔵野の森スタジアム」などの日本の固有名詞を使って答える際は、はじめに”It’s called”と前置きをして、It’s called Musashinonomori stadium(武蔵野の森スタジアムです)と伝えることで、聞き慣れない単語を聞き取ってもらえる確率がアップ!「Where is the bus stop?(バス停はどこですか?)」という問いには、「It’s across the street.(道の向かいです)」「It’s on your right.(右手にあります。)」といったように、分かりやすい短い文章に分けると、話しやすく、かつ伝わりやすい表現になるというアドバイス。

この他、参加者の皆さんの「こんなときにはどんな英語を使えばいいの?」という素朴な疑問にお答えするQ&Aコーナーも用意されました。「大会の応援に来た外国人の方に試合の感想を聞くには?」「わからないことがあれば、何でも聞いてくださいと伝えるには?」と言った質問に、スティーブさんは「How is〜の構文を活用しましょう」「Ifの構文を使うと長くなってしまうので、Just ask me anything anytimeと短いフレーズを使いましょう」と、次々と的確な回答をしてくれました。

スティーブさんの文法や単語の正確さにこだわる必要はないという一貫した指導姿勢には、参加者の方たちも「何が正しいとかじゃなくて伝わることが大切ということがわかり、英語を話すのが気楽に思えるようになった」と大満足。

潮田さんは「私はオリンピックに二度出場させてもらっていますが、その際、本当に多くのボランティアの方たちに助けてもらいました。選手もスタッフももちろん頑張りますが、大会はボランティアの方たちのサポートがあって初めて成功するものです! この素晴らしい機会をぜひ楽しんでください!」と、実体験をもとにしたエールでフェスティバルの最後を締めくくりました。

text by Jun Takayanagi

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