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【パラリンピック1年前レポート】
新豊洲サマーナイトフェス、開催!

2019.09.09

文:山本美佳/撮影:岡本寿・武川伸一

東京2020パラリンピック競技大会開催まで、あと1年となる中、大会への気運を盛り上げようと、8月23日(金)と24日(土)に「新豊洲サマーナイトフェス」(東京ガス株式会社主催)が開催されました。

広い会場にはパラリンピック競技を体感できるエリアが設けられ、迫力あるデモンストレーション形式の試合も観戦できるとあって、大勢の家族連れでにぎわいました。

また夜になると巨大バルーンに光が灯されるなど、とても幻想的な雰囲気に様変わりしました。

入口のゲートをくぐると「東京2020パラリンピックロード」が出現。パラリンピックの歴史や競技内容・競技用具が紹介されるとともに、応援メッセージ付きのスカイランタンが飾られました。

その先には、5人制サッカーや車いすバスケットボールなどのパラスポーツ体験が可能なエリア、デジタル技術を活用した競技用車いす(レーサー)やボッチャなどを体感できるエリアが設けられました。

ボラサポの出展ブースの隣には、パラサポ(日本財団パラリンピックサポートセンター)の「OEN-応援プロジェクトブースが登場。東京2020パラリンピックを目指す選手へ、多くの方々が力強い応援メッセージをフラッグに寄せ書きしてくれました。

そして、我々ボラサポブースが行ったのは「点字ブロック体験リレー」です。目隠しをして2種類の点字ブロックを組み合わせたコースを進み、ゴールまでのタイムを競います。なかなか足が出ず慎重になる大人に対し、まるで見えているかのようにスムーズに進む子どもたち。子どもは足裏の感覚が繊細なのでしょうか。コース走破に2分程度かかる大人が多くいる中、子どもたちは10秒台の記録を連発するなど、子どもの方が総じて好タイムをたたき出していたのが印象的でした。参考までにと視覚障害ボランティアがゲームにトライしたところ、わずか7秒でゴールし、周囲を驚かせる一幕も。

元気に参加した横内義幸くん(6歳)は「方向を変える点字ブロックが難しかった。杖ではよくわからないし見えないのが怖かったけれどおもしろかった」と話してくれました。

その他の参加者からも、「真っ暗な世界では方向感覚がなくなる」「杖を使っても道と点字ブロックの違いがわからない」「怖くて1歩が踏み出せず時間がかかってしまった」「進む方向がわからないので恐怖を感じたがいい体験をした」など、率直な感想が聞かれました。

視覚障害の世界を体感する催しは貴重な機会として、大人・子どもを問わず大盛況となり、2日間で延べ400人もの人が体験しました。

協力企業や後援団体が運営する各ブースでは、企業ボランティアや障害のあるボランティア延べ49名が活躍しましたので、その様子をご紹介します。

■中原麻奈美さん

「学生の頃、オリンピックの招致活動に興味がありイベントや講演に顔を出していました。五輪に関わる仕事には就けなかったので、何かで関わりたいと思い東京2020大会ボランティアに応募しました。今日はパラアスリートへの応援メッセージを書いてもらったり、写真を撮ったり。いろいろな人と関われていい刺激になり楽しんでボランティアができたと思います。ボランティアは未知の世界ですが気楽に和気あいあいとできたらうれしいです。バスケットボール経験者なので車いすバスケ競技が楽しみです。」

■緒方梨絵さん(視覚障害ボランティア)

「私の視覚障害は色と光が見える程度で普段はボランティアをしてもらう立場ですが、今回は皆さんと協力して自分がボランティアをしていることを強く感じました。参加証の点字付きシールを渡す際に、相手が大人か子どもかを隣のボランティアに教えてもらうと、手渡す高さがわかってスッと渡せたからです。健常者に何を伝えてほしいかを理解してもらうことも大切だと思いました。点字の説明を皆さんが興味をもって聞いてくれたのもよかったです。アイマスクをすると怖くて前かがみになる人が多いですが、子どもは怖いもの知らずなのでスピーディになるなど、点字ブロックリレーは視覚障害の世界を理解するには良いゲームだと思いました。これからもボランティアを続けたいですし、東京2020大会は視覚障害について知ってもらえるいいチャンスだと思います。」

■池田光岐さん(聴覚障害ボランティア)

「パラスポーツのイベントに興味を持っていて、今回たくさんの人が来ていることには驚きました。ボランティアは昨年のパラフェスでボッチャの手伝いをしたことがあります。みんなが障害に関係なく平等にボランティアできたことは、とても楽しかったです。また点字ブロックについて知識がなかったので、いい経験になりました。」

■高野和子さん

「今回は池田さんの手話通訳を兼ねての参加です。手話がかっこいいと思い大学から勉強を始めましたが、大学内にさまざまな障害をもつ方がいると気付き、ボランティアをするようになりました。パラリンピックはぜひ盛り上がってほしいし、手話ができる新しい自分として役に立ちたいと思っています。」

職業も年齢も多種多様なボランティアが力を合わせて活動した2日間。ボランティアの笑顔に彩られ、フェスは明るく楽しい場となりました。

いよいよ1年後に開幕する東京2020パラリンピック。ボランティアの皆さんも多くの経験を積んで、一層気合が入ってきたようです。